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今回のコラムでは、日本最大級のECモールの1つである「楽天市場」について、サービス概要や出店メリットなど、簡単に解説できればと思います。
このコラムは、特に以下のような方々にチェックしていただきたい内容となります。
・オンライン販売を始めたいが、どのプラットフォームを選ぶべきか迷っている方
・楽天市場への出店を検討しているが、そのメリットやデメリットを詳しく知りたい方
このコラムを通じて、楽天市場の特徴や出店のポイントを把握し、自社のeコマースビジネス戦略の参考にしていただければと思います。
目次
[サービス概要]
楽天市場とは、”日本最大級のECモールの一つ”であり、楽天グループ株式会社が運営しています。1997年に13店舗からサービス開始し、2023年現在、”約5万店舗以上の出店者と1億人を超える会員を抱える巨大なオンラインショッピングプラットフォーム”です。
また、数百万の品揃えと幅広いジャンルの商品を取り扱っており、ファッション、家電、食品、日用品など、あらゆる顧客ニーズに対応しています。
[特徴]
1. 豊富な商品ラインナップ:
家電、ファッション、食品など、3億点以上の商品を取り扱っています。
この圧倒的な品揃えにより、高い集客力を誇り、”新規出店者の商品露出機会を増やします”。
2. 魅力的なポイント還元システム:
購入金額に応じて楽天ポイントが貯まり、次回の買い物で使用可能です。
”このシステムは消費者の購買意欲を刺激し、リピート購入を促進”します。出店者は効果的な販促活動に活用できます。
3. 多彩なイベント:
「楽天スーパーSALE」「お買い物マラソン」「楽天感謝祭」など、年間を通じて大型セールイベントを開催しています。
これらのイベントは”新規顧客獲得や売上アップの大きなチャンス”が見込めます。
4. 楽天エコシステムとの連携:
楽天グループの多様なサービスと連携可能です。金融(楽天カード、楽天銀行)、旅行(楽天トラベル)、モバイル(楽天モバイル)など、幅広い分野のサービスとの相互連携により、総合的なマーケティング戦略を展開できます。これにより、”ECの枠を超えた顧客接点”の創出と、クロスセル・アップセルの機会が広がります。
以下、楽天市場の主なセールイベントを紹介します。
■ 楽天スーパーセール
概要:楽天市場最大の大型セール
時期:年4回程度(3月、6月、9月、12月頃)
■ 楽天イーグルス感謝祭
概要:楽天が運営するプロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」の感謝祭として行われるセール
時期:年1回(10月下旬~11月下旬頃)
■ 楽天ブラックフライデー
概要:アメリカ発祥のセールイベント(ブラックフライデー)の楽天市場版セール
時期:年1回(11月下旬頃)
■ 楽天大感謝祭
概要:楽天市場が1年の感謝を込めて年末に開催される大型セール
時期:年1回(12月中旬頃)
■ 楽天お買い物マラソン
概要:期間中に購入店舗数に応じて楽天ポイントの倍率が増加するセール
時期:毎月1~2回程度
これらのセールイベントは、”大幅な割引やポイント還元率の上昇”が特徴です。定期的に開催されるものから、特別な機会に合わせて開催されるものまで様々です。
– 注意事項 –
※上記、全て税別表記となります。
※「がんばれ!プラン」「スタンダードプラン」の画像容量が上限に達した場合、
新規画像を利用した商品ページの登録が難しくなることがございます。
※「メガショッププラン」の登録可能商品数と画像容量は無制限について、
初期値は200,000商品と100GBです。上限変更をご希望の場合は、都度ご申請が必要となります。
【料金形態】
楽天市場の料金形態は、「月額出店費用」「システムサービス利用費用」「楽天ペイ(楽天市場決済)利用費用」の3つの要素から成り立ってます。
■ 全プラン共通費用
・初期登録費用:60,000円
・システムサービス費用
↳ 楽天ポイント:楽天会員の購入代金(税抜)×付与率(通常1.0%)
↳ 楽天スーパーアフィリエイト:アフィリエイト経由売り上げの2.6~5.2%
↳ モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料:月間売上高の0.1%
↳R-Messe:3,000円~(※一部プラン5,000円)
・楽天ペイ利用料:月間決済高の2.5%~3.5%
■ 売上に対する月額費用例
例として以下の条件で出店した場合の月額費用サンプルを算出しました。
[条件]
・目標月商:100万
・客単価:~3,000円
・商品ジャンル:ファッション
【がんばれ!プラン】
合計:148,800円
(内訳)
↳出店費用:25,000円
↳システム利用料(パソコン):13,325円
↳システム利用料(モバイル):54,175円
↳R-Messe:3,000円
↳楽天ポイント:9,500円
↳楽天スーパーアフィリエイト:7,800円
↳モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料:1,000円
↳楽天ペイ利用料:35,000円
【スタンダードプラン / メガショッププラン】
合計:167,275円 / 232,275円
(内訳)
↳出店費用:65,000円 / 130,000円
↳システム利用料(パソコン):8,200円
↳システム利用料(モバイル):35,775円
↳R-Messe:5,000円
↳楽天ポイント:9,500円
↳楽天スーパーアフィリエイト:7,800円
↳モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料:1,000円
↳楽天ペイ利用料:35,000円
※スタンダードプラン、メガショッププランの内訳は出店費用以外は同額となります。
※引用:https://www.rakuten.co.jp/ec/plan/
楽天市場の申込から出店までの流れは、以下の3ステップがあります。
STEP1:出店申込
出店サイト内の「出店申込ボタン」から、出店にあたり必要な情報(出店者情報)の入力・手続きを行います。
STEP2:RMSアカウント利用開始
出店申込完了後、申込内容の確認・お手続きに約2週間~1か月ほどかかります。
店舗運営システムRMSへログインし、店舗構築や商品ページの登録、決済・配送の準備など、オープンに向け本格的に準備を整えます。
開店準備が整った段階で、開店前の審査を受けます。
STEP3:ショップ開店
開店準備から開店前審査まで、約2週間~1か月ほどかかります。
審査の通過連絡があり次第、ショップ開店ができます。
ネットショップの出店が初めての方でも、”安心できるサポート体制”があります。
各STEP毎に”「新規出店窓口」「店舗オープンアドバイザー」「ECコンサルタント」という専任のサポート担当”が出店からネットショップ運営のサポートまで行ってくれます。
※引用:https://www.rakuten.co.jp/ec/open/
楽天市場に出店するメリットについて、以下4つ紹介します。
メリット①:高い集客力
楽天市場の最大の強みは、その”圧倒的な集客力”にあります。1億人を超える会員数を誇る日本最大級のECプラットフォームとして、膨大な数の潜在顧客にアプローチできる環境が整っています。”自社サイトだけでは難しい大規模な集客が可能となり、ビジネスの成長機会を大きく広げることができます”。
メリット②:信頼性の向上
楽天市場という信頼性の高いプラットフォームに出店することで、”店舗の信頼性も向上”します。特に新規参入の事業者や、まだブランド認知度の低い企業にとって、この信頼性の付与は非常に大きなメリットとなります。”消費者は楽天市場という安心感のある環境で購買を行う”ため、新規顧客の獲得がより容易になります。
メリット③:売上向上の機会
楽天市場は、出店者の売上向上を後押しする様々な仕組みを提供しています。中でも特筆すべきは、”定期的に開催される大規模セールイベント”です。「楽天スーパーSALE」をはじめとするセールイベントでは、通常よりも多くの集客が見込め、売上を大きく伸ばすチャンスとなります。
また、楽天ポイントシステムも売上向上に寄与する重要な要素です。購入金額に応じて付与されるポイントは、消費者の購買意欲を刺激し、リピート購入を促進します。さらに、ポイント還元率を柔軟に設定できるため、効果的なプロモーション戦略を立てることができます。
メリット④:安心なサポート体制
楽天市場は、出店者に対して充実したサポート体制を整えており、その中心となるのが”「ECコンサルタント」と「楽天大学」”です。ECコンサルタントは、”楽天市場の専門家として、出店準備から日々の運営最適化、マーケティング戦略の立案まで、幅広い支援”を提供します。彼らの豊富な経験と専門知識により、出店者は楽天市場特有の販売ノウハウを効率的に習得し、早期の売上向上を図ることができます。
一方、「楽天大学」は、”ECビジネスに関する総合的な学習プラットフォーム”として機能します。ここでは、オンラインセミナーやワークショップを通じて、最新のEC動向や成功事例を学ぶことができます。初心者から上級者まで、幅広いレベルに対応したカリキュラムが用意されており、出店者は”継続的にスキルアップを図ることが可能”です。
楽天市場に出店する前に気を付けるポイントについて、以下2つ紹介します。
注意①:競合店舗の多さ
楽天市場への出店を検討する際、注意すべき重要なポイントの一つが競合店舗の多さです。楽天市場には約5万店舗以上の店舗が出店しており、同じカテゴリーの商品を扱う競合も少なくありません。競合店舗の多さは、”自社商品が顧客の目に留まりにくくなる、価格競争が激化する、既存店舗の固定客獲得により新規顧客の獲得が困難になる”など、様々な課題がでてきます。
これらの課題に対して、”出店前に競合分析を行うことが極めて重要”です。競合店舗の特徴、価格設定、サービス内容、顧客評価などを詳細に分析することで、出店前に自社の差別化戦略を練ることができます。また、競合分析を通じて、楽天市場の傾向や顧客ニーズをより深く理解することができ、効果的なマーケティング戦略の立案や、的確な価格設定が可能になり、競争の激しい環境下でも成功の可能性を高めることができます。
注意②:取扱商材について
楽天市場への出店を検討する際、”取扱商材・事前審査商材に関する規定”に注意しましょう。
この取扱商材の制限について事前に理解しておくことで、スムーズな出店と円滑な運営を行う事ができます。
■ 取扱禁止商材
楽天市場では、以下商材の取扱いを禁止してます。
[対象商材]
・法令で販売・所持が規制されているもの
・公序良俗、モラルに反するもの
・商品に関する契約等で譲渡・転売が禁止されているもの
・悪用されるおそれのあるもの
・青少年の保護育成上好ましくないもの
・危険なもの
・他人の権利・利益を侵害する可能性のあるもの
・その他当社が不適切と判断したもの
※引用:https://www.rakuten.co.jp/ec/open/attention/#product-info-block
■ 事前審査商材
楽天市場では、以下商材については事前に申請・審査を行う必要があります。
※出店後の取扱う場合も同様に事前申請・審査が必要となります。
[対象商材]
・医療品
・医療機器
・医薬部外品・化粧品・健康食品
・ペットフード
・製造・販売にあたって行政機関にて許可・届出が必要となる食品
・おせち料理セット
・酒類
・ブランド品
・ブランドノベルティ品
・PCソフトウェア
・中古品
・中古携帯通信端末
・役務
・特定小型原動機付自転車
・定額課金(サブスクリプション)を伴う電子機器
※引用:https://www.rakuten.co.jp/ec/open/attention/#pre-screened-product
楽天市場は、”日本を代表するECモールとして、多くの事業者に選ばれています”。高い集客力や信頼性の向上、売上向上の機会、充実したサポート体制など、数々のメリットがあります。一方で、競合店舗の多さや取扱商材の制限など、出店前に考慮すべき点もあります。
出店を検討される際は、”自社の強みや目標、リソースを十分に考慮し、慎重に判断することが大切”です。また、出店後は、顧客ニーズの変化や市場トレンドに常に注目し、柔軟に対応することが求められます。継続的な学習と改善を重ね、顧客満足度を高めていくことが、長期的な成功につながる鍵となるでしょう。
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