Qoo10とは？サービス概要や出店メリットなど簡単解説！：ECモール紹介⑤

今回のコラムでは、eBay Japan合同会社が運営する総合型ECモール「Qoo10」について、サービス概要や出店メリットなど、簡単に解説できればと思います。
このコラムは、特に以下のような方々にチェックしていただきたい内容となります。

・オンライン販売を始めたいが、どのプラットフォームを選ぶべきか迷っている方
・Qoo10への出店を検討しているが、そのメリットやデメリットを詳しく知りたい方

このコラムを通じて、Qoo10の特徴や出店のポイントを把握し、自社のeコマースビジネス戦略の参考にしていただければと思います。

[サービス概要]
Qoo10（キューテン）は、eBay Japan合同会社が運営する”日本国内向け総合ECモールの一つ“です。
始まりは、韓国で「Gmarket」という名称で設立され、その後、2018年にeBayとの提携を経て、現在の「Qoo10」というブランド名で運営されています。また、日本国内だけでなくアジア地域を中心とした世界7ヵ国へ事業をグローバル展開してます。

[特徴]
1. 豊富な商品ラインナップ：
Qoo10では、ファッション、ビューティー、家電、食品、日用品など、様々なカテゴリーの商品が揃ってます。特に、”韓国や日本のトレンド商品が多く取り扱われているため、最新のファッションやビューティーアイテム”を手に入れたいユーザーには最適なECモールです。

2.定期的な大型セールイベント：
Qoo10では、年間を通じて「メガ割」や「スーパーセール」などの大型セールが開催されます。これらのイベントでは、通常よりもさらに大幅な割引が適用されるため、ユーザーにとって大変お買い得な機会となっています。

3. 若い世代からの支持：
Qoo10は、”トレンドに敏感な世代である10代から30代の若年層を中心に支持を集めており、その中でも約7割の女性”が特に利用してます。手軽に使えるスマートフォンアプリや、お得なQポイントシステムなど、若者のニーズに合ったユーザビリティの高さが支持の理由といえるでしょう。SNSとの連携も活発で、若年層の購買行動に合わせたマーケティングを展開しています。

②Qoo10の主なセールイベントについて

以下、Qoo10の主なセールイベントを紹介します。

■ メガ割
概要：Qoo10を代表する大規模なセール
時期：年4回程度（3月、6月、9月、11月頃）

■ スーパーセール
概要：カート毎に利用できる「カートクーポン」が配布されるセール
時期：年8回程度（メガ割ではない月が対象）

■ タイムセール
概要：毎日特定の時間で限定アイテムが割引されるセール
時期：毎日（00:00 – 10:00 / 10:00 – 17:00 / 17:00 – 24:00）

■ 年末SALE/年始初売りセール
概要：年終わり、年初めに開催されるセール
時期：年1回

Qoo10では、目玉セールである「メガ割」を中心に、「スーパーセール」や「タイムセール」など、常にセールイベントがあり、顧客ユーザーの購買意欲を高める施策があります。そのため、出店することで”集客と売上の増加”が期待できます。

③Qoo10の料金形態について

【料金形態】
Qoo10の料金形態は、「初期費用」「月額固定費用」が無料です。
実際に発生する費用は「販売手数料」のみ、ととてもシンプルでわかりやすい料金形態となります。

以下、販売手数料について簡単に紹介します。

■ 販売手数料
Qoo10の販売手数料は、「販売合計金額」×「販売手数料率」から算出されます。

[例]
・販売合計金額＝7,000円
・ビューティー・コスメカテゴリー（10%）の場合
7,000円×10%＝700円（販売手数料）
700円×10%＝70（消費税）
販売手数料の合計＝770円（税込）

※販売合計金額は、「商品価格」＋「オプション費用」＋「送料」の合計です
※カード決済手数料込みの費用です。

【 販売手数料率について 】
Qoo10の販売手数料率は、商品カテゴリー別に”6%~10%”の手数料率に設定されてます。

■ 追加手数料
以下の場合、販売手数料にプラスして追加手数料が発生します。

・「メガ割」対象商品は「メガ割システム利用料」としてプラス1%
・予約販売、後日配送の場合はプラス２％
・Qoo10での銀行口座登録が日本国外の場合、または商品出荷地が日本国外の場合はプラス２％
・Qoo10サイト以外の外部広告、または最安値コーナー経由の売上の場合はプラス１％
・Qoo10原資のクーポンが適用された商品は「割引支援手数料」としてプラス0.5％

※手数料を変更する場合があるため、注意しましょう。

■ 振込手数料
Qoo10から商品売上額を出金する際、売上金額や販売個数に関わらず、一律150円の振り込み手数料が毎回発生します。

※引用：https://university.qoo10.jp/cost/

④Qoo10の申込～出店までの流れについて

Qoo10の申込から出店までの流れは、以下の5ステップがあります。

STEP1：会員登録
まず初めに、Qoo10の会員登録が必要となります。
Qoo10サイトトップページ(https://www.qoo10.jp/)の最下部にある【出店者登録】をクリックし、ページ右上の「無料で始める」から会員登録を進めます。

※既にQoo10会員の方は、STEP2の出店登録からとなります。

STEP2：出店登録
次に、出店登録するために必要な情報（出店者情報）の入力・手続きを行います。
※所要時間として、約15分～20分ほどになります

STEP3：書類登録
出店登録が完了し、次にQSM（Qoo10の管理画面）へログインを行います。
書類審査・出店審査に必要な情報（本人確認書類、銀行口座情報、配送情報など）をQoo10の管理画面から必要書類のアップロード、必要事項の入力を行います。
審査期間は、”最大14営業日以内”で結果がわかります。

STEP4：開店準備
審査期間中、商品登録など開店準備を行うことができるため、事前に進めすることでスムーズにショップ開店することができます。
また、操作方法や不明点があれば、問い合わせやQSMヘルプも用意されているため、活用していきましょう。

STEP5：ショップ開店
全ての準備が整い次第、ショップ開店ができます。
お申込みからショップ開店まで、”最短で約2週間”でスタートできるため、他モールに比べとてもスピーディーに販売ができます。

※引用：「Qoo10出店ガイド」

Qoo10に出店するメリットとは？

Qoo10に出店するメリットについて、以下4つ紹介します。

メリット①：豊富な集客機会
Qoo10では、年に複数回「メガ割」「スーパーセール」といった大規模なセールイベントが開催されます。これらのセールに合わせて、Qoo10側で積極的なプロモーションを展開するため、出店者は集客の見込みが期待できます。
さらに、Qoo10の魅力の1つである”TVCMやSNSなどを活用したマーケティング力”です。人気インフルエンサーを起用したプロモーション動画の配信や、InstagramなどのSNSでの情報発信など、幅広いチャネルを活用して集客を支援してくれます。出店者はQoo10の強力なブランド力とマーケティング力を最大限に活用できるのが魅力的です。

メリット②：低コストでの出店
Qoo10は、初期費用や月額の固定費が無料です。販売手数料のみで出店できるため、小規模事業者やEC初挑戦の個人事業主でも、”リスクを抑えて参入できます”。低コストでの出店が可能なのが大きなメリットと言えるでしょう。

メリット③：物流とフルフィルメントサービス（QWMS）
Qoo10には「Qoo10 Warehouse Management System」(QWMS)と呼ばれる物流代行サービスが用意されています。在庫管理から梱包、配送までの物流プロセスを一括で行ってくれるため、出店者は販促活動に専念できます。

※詳細に関しては、「Qoo10大学の解説記事」をご確認ください。

メリット④：安心なサポート体制
Qoo10は、出店者向けに充実したサポート体制が整っております。QSM（Qoo10管理画面）の操作方法や商品登録、販促施策など、運営に関する質問にいつでも迅速に回答してくれ、トラブルが発生した際も安心です。
また、”Qoo10大学”というオンラインで学べるプラットフォームもあり、”最新のマーケティング手法や販売戦略を学ぶ機会”が提供されています。

Qoo10に出店する前に気を付けるポイントとは？

Qoo10に出店する前に気を付けるポイントについて、以下2つ紹介します。

注意①：利用ユーザー層の偏り
Qoo10を出店検討する際には、利用者層について事前に理解しておくことが重要です。
Qoo10の利用ユーザーの約7割は、”10代から30代の若年層・女性ユーザーに人気が高い”ため、販売する商品やサービスがQoo10のターゲット層に適しているかを確認することが必要です。
また、人気あるカテゴリーに多くの出店者が存在するため、自社の商品が競合他社とどのように差別化できるかを考えることが重要です。これらのポイントをしっかりと押さえた上で、Qoo10への出店を検討しましょう。

注意②：販売禁止商品・禁止行為について
Qoo10への出店を検討する際、必ず”Qoo10 利用規約”の確認を行いましょう。
”販売予定の商品が販売禁止商品の対象なのか、禁止行為事項なのか”など、事前に理解しておくことで、スムーズな出店と円滑な運営を行う事ができます。

以下、2024年8月時点で主な取扱禁止商品の例示を紹介します。
※例示は、全ての商品を網羅していません。あくまで一部商品となります。

[主な販売禁止商品]
・関連法令により通信販売が禁止されている商品
・免許、登録、申告など販売に必要な認可・許可を受けていない商品
・合法的でないアダルト商品
・虚偽または誇大広告をした商品
・適法な権限を有する機関より販売中止または留保の決定(要請)がある商品

[主な禁止行為]
・虚偽注文
（出店者が本人または他人のIDを使用し出店者本人の商品を購入する行為）

・オークション入札者操作
（出店者本人の商品を高値で落札させるため不正な方法でオークションに入札または応札する行為）

・直接取引または直接取引を誘導する行為
（購入会員が本サイトまたは弊社システムを通さず出店者と取引したり、それらを誘導する全ての行為）

・重複登録およびカテゴリ違反登録
（同じ商品を特定またはいくつものカテゴリに重複登録したり当該商品と関係のないカテゴリに商品を登録する行為）

・商品の製造会社、ブランド、原産地などの虚偽記載行為

※引用：「Qoo10利用規約_出店者規約」

まとめ

Qoo10は、”10代から30代の若年層、特に女性に人気の総合ECモール”です。韓国や日本のトレンド商品が豊富に取り揃えられ、「メガ割」などの定期的な大型セールイベントが特徴的で、EC事業者にとって魅力的なプラットフォームとなっています。
低コストでの参入、豊富な集客機会、充実したサポート体制、物流サービスの提供など、多くのメリットがあります。一方で、出店者自身による積極的なプロモーションが求められる点や、利用規約の遵守には注意が必要です。
”Qoo10の特性を理解し、適切な戦略を立てる”ことで、新たな顧客層の開拓や売上拡大の可能性が広がります。他のECモールとの比較検討も行いながら、自社の商品特性や目標に合わせて、Qoo10出店の是非を判断することが重要です。Qoo10が成長段階にあるからこそ、工夫次第で大きな成果を得られる可能性もあります。EC事業の成功に向けて、Qoo10という選択肢を有効に活用することで、ビジネスの新たな展開が期待できるでしょう。